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パキスタン洪水緊急支援

2010.08.27

洪水により倒壊した橋
洪水により倒壊した橋

パキスタンにおいて、7月下旬から8月上旬のモンスーンの影響による洪水の被害が広がっています。この洪水は、1929年以来、最悪の被害をもたらす大規模な洪水となりました。この洪水による被災者は、1,700万人に達すると言われており、パキスタンの人口の10人に1人が被災したということになります。死者は、1,475人以上に達し、負傷者も2,052人と予測されています。120万軒の家屋が倒壊もしくは損傷したと見込まれており、現在までに68万人以上の人々が避難しました。この洪水により、パキスタンの国の面積の70%以上が被害を受けたと言われています。

この洪水による被害が最も大きかったのは、カイバル・パクトゥンクワ州、パンジャブ州とシンド州です。シンド州の南部では、現在も洪水が続いています。このモンスーンは、9月中旬まで続くとされているため、更なる洪水の可能性もあります。洪水の被害により、人々は作物や家畜を失い、食料の不足も深刻です。

「住居、保健センター、清潔な水、衛生と生活支援など、人々は全てのものを緊急に必要としています」ワールド・ビジョンのアドボカシーのリージョナル・マネージャーである、マイク・ベイリーは話しています。

現在でも、350万人以上の子どもたちが援助を緊急に必要としており、その他にも、水を媒介とする病気であるコレラなどの危険にさらされている子どもたちが多くいます。ワールド・ビジョンがパンジャブ州で行った調査結果によると、5歳未満の子どものうち、咳の症状がある子どもが32%、感染症胃腸炎にかかっている子どもが30%、皮膚感染症にかかっている子どもが14%もいることが分かりました。5歳以上の子どもは、咳の症状がある子どもが25%、皮膚感染症にかかっている子どもが25%、感染症胃腸炎にかかっている子どもが18%です。

「このような状況においては、咳のような症状でさえ、結核のような致命的な病気に発展してしまうことがあります。清潔な水の不足は、小さな子どもたちの下痢の原因にもなりかねません」と、ベイリーは説明します。「そして、多くの家族は、少なくても3カ月は家に戻ることはできないでしょう。衛生状態、薬と適切な住宅の不足は、この災害の状況をより一層悪化させています。」

このように、子どもたちは、極度の暑さと、清潔な水、食料、住居の不足で苦しんでいます。子どもたちは、このような状況で弱ってしまっているため、病気にかかりやすく、一般的な病気にかかっただけでも、命を落としてしまうことがあります。

緊急支援活動を開始しています

診療所で無料の薬を受け取る女の子
診療所で無料の薬を受け取る女の子

ワールド・ビジョンは、洪水による被害が最も大きかったカイバル・パクトゥンクワ州、パンジャブ州とシンド州で支援を行っています。

ローワーディール地区において、3軒の診療所を運営しており、これまでに、1,845人の15歳以下の子どもを含めた4,100人以上の水を媒介とする病気や洪水により病気になった人々を治療してきました。
最も被害が大きかったカイバル・パクトゥンクワ州、シンド州とパンジャブ州に保健所を20軒と移動式診療所を40カ所に設置する予定です。

食糧配布をするワールド・ビジョンのスタッフ
食糧配布をするワールド・ビジョンのスタッフ

カイバル・パクトゥンクワ州の3万人以上の人々へ食糧、緊急物資と保健ケアを提供しました。今後3カ月から6カ月の間で、シンド州とパンジャブ州の15,000世帯を含む、30万人の人々の支援を行っていく予定です。28万人の人々に,テント、調理器具、水を浄化するキットと衛生キットを、26,000人の人々に食糧を配布していく予定です。

また、子どもたちと女性が安全で安心して生活ができ、支援を受けることができるようにチャイルド・フレンドリー・スペースとウィメン・フレンドリー・スペースを各20カ所に設置する予定です。

これからも支援は必要です。汚染された水、密集した生活空間、不衛生な生活環境で生活を続ける人々の間では、下痢や皮膚感染症が急増します。何千もの人々が人間と動物の汚物溜めのような場所で生活をしながら、水が引き、家に帰ることができるのを待ち続けています。

ワールド・ビジョンのパキスタンでの活動について

ワールド・ビジョンは、1992年以来、パキスタンで緊急援助、チャイルド・プロテクション、HIV/エイズの啓発、持続可能な経済開発などの活動を行ってきました。ワールド・ビジョンは、2005年のパキスタン北西辺境州(現在のカイバル・パクトゥンクワ州)の地震の際も、発生直後から支援活動を行いました。

ワールド・ビジョン・ジャパンでは、「パキスタン洪水緊急支援募金」を受け付けています

一瞬にして日常を失ってしまった子どもたち、人々のために、皆さまのご協力をお願いします。


みなさまの温かいご協力をありがとうございました。
募金の受付は終了させていただきました。